2人暮らしの方大掃除はほぼ終わりましたか?
住まいを丸ごと大掃除する方から、普段掃除できない場所に絞って掃除している方も居ると思います。
そんな大掃除シーズンになると「重曹・セスキ炭酸ソーダ・クエン酸」の3種類のお掃除グッズが気になっている方もいるのではないでしょうか。
ですが、実際にどうやって使うの?と思っている方も多い様なんです。
そこで今回は、重曹・セスキ炭酸ソーダ・クエン酸で掃除するための使用方法をまとめていきます!
重曹(炭酸水素ナトリウム)
【重曹の性質】
- アルカリ性
【対象汚れの性質】
- 酸性
【重曹の掃除役割】
- 油汚れ
- 磨き
- 脱臭
- ヌメリ取り
【使用方法】
- 粉のまま使用する
- ぬるま湯を使用し重曹水
- 水と練り合せたペースト
- 粉に酢(酸性)を混ぜる発泡
【あると便利なアイテム】
- カラの霧吹き
- カラのスパイスシェイカー
【注意点】
- 弱アルカリ性ですが、長時間使用する場合は、手荒れを防ぐためにゴム手袋をはめて掃除をして下さい。
- 65℃以上のお湯で重曹水を作ると、弱アルカリ性がセスキ炭酸ソーダより高いアルカリ性に変化するので、熱いお湯を使う場合は取り扱いに注意して下さい。
- アルミ製の製品に使用すると、黒ずみになる場合があります。
- 黒や紺のファブリックや服に着くと、粉のような白い痕が残る場合があります。掃除機で吸い取ったり、はたくことで落ちるとのことですが、粉を使う場合は汚れても良い服装、汚したくない場所では使用しない事を推奨します。
重曹を粉のまま使う
- ファブリック系素材
- シンク
- 蛇口
- シンクの排水溝
- お風呂の排水溝
- ガス台
- 鍋
- 洗面台
- まな板
- コップ
など
重曹を粉のままで使用するのなら、こすり洗いによる研磨とニオイを除去する振りかけ、2つの掃除方法になります。
こすり洗い
こする事での研磨作用がメインになりますが、濡らしたスポンジでこするようにしましょう。
ただ、ちょっとした汚れであれば、激落ち君などのメラミンスポンジで十分落ちる事が多いので、落ちなかった時の油汚れや水回りの場所がメインとなってきますね。
細かい部分や、壁などの粉が振れない場所や、余計な部分に粉が飛び散るのを防ぐためには、湿らせたスポンジに直接粉を振りかけて、汚れをこすりましょう。
ただし、研磨になるので傷を付けたくない場所は目立たない場所などでテストしてから磨きましょう。
ニオイの消臭
粉のまま使用する方法として消臭効果も期待できます。
絨毯やカーペット、ソファなど丸洗い出来ないけどニオイが気になる場所に振りかけて、軽度の臭いなら30分程度、強いニオイの場合は数時間~一晩重曹を振りかけて放置し、そのあと掃除機で毛に逆らってゆっくりと吸い込みましょう。
重曹水スプレー
【作り方】
- 多く作る場合、ぬるま湯1ℓ:重曹大さじ3~4杯程度
- 少なく作る場合、ぬるま湯100cc:重曹小さじ1杯(5cc)
※重曹水の割合は目安になります。軽い掃除で使用するので、濃く作るのではなく水に溶ける範囲にして下さい。
【掃除ヶ所】
- 靴
- 靴箱
- ゴミ箱
- サニタリーボックス
- カーテン
- ソファ
- 壁
- 壁紙
- スイッチカバー
- フローリング
- ウッドカーペット
- ラグ・絨毯類
- 照明器具
- トイレ
- トイレのタンク内
- 蛇口
など
重曹スプレーは掃除しやすい方法の一つで、こすり洗いによる研磨作用、スプレーをして乾かすニオイの除去、スプレーをして拭き掃除3つの掃除方法になります。
こすり洗い
水で薄くなった重曹での研磨作用がメインになります。
ただ、粉のまま使用するのと同じで、ちょっとした汚れであれば、激落ち君などのメラミンスポンジで十分落ちる事が多いので、重曹スプレーよりもメラミンスポンジの方が手軽な事もあります。
汚れのひどくない場所や、粉では掃除しにくい場所、粉の処理が面倒な場所に重曹スプレーでのこすり洗いが良いと思います。
ニオイの消臭
絨毯やカーペットなどのファブリック製品のニオイの消臭の場合は、吹きかけて乾いた雑巾で拭きとる事で、汚れを取る事が出来、消臭には吹きかけてそのまま乾かすことになります。
乾いたときに白いあとが残る可能性もありますので、黒や紺など色の濃いファブリック製品は、目立たないところでテストした方があとで面倒にならないです。
白い痕が残った場合は、掃除機で吸い取りましょう。
他の消臭ヶ所として、革靴やブーツなど手軽に洗えない場所、トイレのサニタリーボックスの底にスプレーしたり、靴箱の消臭として使用できます。
拭き掃除
重曹スプレーで効果を発揮しやすいのが、壁や壁紙の直角な場所や、フローリングの平面の場所の拭き掃除ですね。
壁紙のヤニやフローリングの皮脂など広範囲の拭き掃除に便利なだけでなく、化学成分の洗剤と違って身体にも優しいという事がポイントです。
白い雑巾で汚れをとると掃除をした!という気持ち的にもすがすがしいので、色付きよりもキレイな白い雑巾がオススメです。
スプレーが面倒な場合は、バケツに多めの重曹水を作って雑巾を直接重曹水に付けて使用する方法もあります。
重曹ペースト
【作り方】
- 濃いめペースト 重曹3:水1
- 薄めペースト 重曹1:水1
※重曹ペーストの割合は目安となります。薄く作れば流れやすいが広げやすく、濃く作れば広げにくいが留まりやすいと言った特徴になるので、まずは濃く作って使いづらい場合は水を足すのが良いでしょう。
【掃除箇所】
- 換気扇
- レンジフード
- ガスコンロ
- 排水口
- 排水トラップ
- 魚焼きグリル
- お風呂の浴槽
- ガラス
- トイレの水回り
- 焦げた鍋
- 蛇口
など
重曹ペーストは、油汚れのひどい場所がメインとなってきます。ペーストを付けて浸け置き、ペーストを付けてこすり洗いとなるので、水の流せる場所の方が後処理が楽になります。
浸け置き
重曹ペーストを油汚れのひどい場所に付けて、時間を置きます。焦げ付いていない場合にはそのまま拭き取るか洗い流すだけで油汚れが落ちます。
浸け置きをする場合は、こすると傷ついてしまうプラスチック素材にも傷つきにくく、また、浸け置きの跡にこすり洗いなどと併用するとより落としやすくなりますね。
こすり洗い
研磨として使用したい場合は、クレンザーのようなタイプと同じように、スポンジなどにペーストを付けてこすり洗いをしましょう。
研磨と言うとキズが付くイメージですが、重曹の粒子が非常に細かいので、市販の研磨洗剤よりもキズが付きにくく研磨して掃除できます。
もちろん、屈強な男性がフルパワーでこすり洗いなど、力いっぱいこすればキズが付く可能性がありますので、キズを付けたくない方や心配な方は、目立たない部分でまずは試しましょう。
カビの汚れ取り
ゴムパッキンなどのカビ取りにも重曹のペーストが利用できます。
重曹にキッチンハイターなどの漂白剤を混ぜてペーストにし、ゴムパッキンに付けて5分ほど放置したら、ペーストを拭き取ったり洗い流したりする事でカビを取り除くことが出来ます。
無理に利用しなくてもカビ取り剤を利用すればよいのですが、新たに買わなくても良いので重曹ペーストでもカビ取りが出来る事を覚えておいてくださいね。
発泡させて使う
【作り方】
- 重曹ペーストを作り、お酢を加える
- 重曹を振りかけて、お酢をかける
- 重曹にクエン酸水をかける
【掃除ヶ所】
- 排水口
- 排水トラップ
- 水回りのヌメヌメ
- 黒ずみ
- ガスコンロ
- レンジ
- 換気扇
など
重曹と酸性の酢などを混ぜる事によって発泡作用で汚れやニオイを落とします。
役割としては、油汚れのひどい所や、特に手の届かない、触りたくない掃除場所には発泡させた重曹が役に立ちます。
ただし、メインとなる役割としては「柔らかい汚れ」を浮かす事になるので、頑固にこびりついた汚れについてはこすり洗いが必要となる事から、手間を考えると粉やペーストの方が良いでしょう。
粉を発泡させる
排水口などのヌメヌメした場所は手が届かないだけでなく触りたくないのが本音ですよね。
そんな排水口などに重曹を粉のまま汚れが見えなくなるぐらい多めに振りかけて、その後、酸性の酢やクエン酸水をスプレーのボトルでスプレーすれば、発泡していきます。
発泡したらそのまましばらく置いてそのあと洗い流します。
頑固な汚れの場所はこすり洗いが必要になりますが、直接触りたくない場合には粉を掛けて発泡させましょう。
ペーストを発泡させる
発泡させた重曹で汚れを浮かしたい場合は、重曹ペーストを作り、酢やクエン酸水を入れて発泡させて、掃除したい場所に付けます。
ひと手間多くなってしまうので、出来れば油汚れのパーツを外してシンクなどに置き、粉をかけて発泡させた方が手軽ではあります。
セスキ炭酸ソーダ(アルカリウォッシュ)
【セスキ炭酸ソーダの性質】
- 重曹よりやや高いアルカリ性
【対象汚れの性質】
- 酸性
【セスキ炭酸ソーダの掃除役割】
- 油汚れ
- 水アカ
- 磨き
- 脱臭
- タンパク質汚れ
【使用方法】
- 水に溶かす
【あると便利なアイテム】
- カラの霧吹き
【注意点】
- 薄い濃度では肌の弱い方でも荒れにくいと言われていますが、万全を期すために時間に限らず使用する場合は、手荒れを防ぐためにゴム手袋をはめて掃除をして下さい。
- アルミ製、畳、白木などの天然木、ファブリック製品は、黒ずみとなるので使用箇所に注意しましょう。
- 65℃以上のお湯で溶かすと、重曹成分が炭酸ソーダのアルカリ性になるので取り扱いに注意して下さい。
セスキ炭酸ソーダスプレー
【作り方】
- 水500cc:小さじ1杯(5cc)
- 水500cc:25cc
通常の掃除では、1番の割合の1%濃度の掃除で良いと言われています。
頑固な部分の掃除やしっかりこすり洗いしたい場所には、濃度が約5%になる様に2番の量で濃く作りましょう。
【掃除ヶ所】
- グリル
- ガスコンロ
- レンジ
- コンロ回り
- 換気扇
- 浴槽
- 洗濯機
- 蛇口
- 壁面
- 排水トラップ
- 排水口
- 水回りのヌメヌメ
など
セスキ炭酸ソーダは、水に溶けやすく重曹の10倍もの汚れ落ち能力とも言われています。
使い方は水に溶かしてスプレーするのがメインの使い方となります。
直接スプレー出来る場所は、シンク内などの水回りになってしまいますが、セキス炭酸ソーダ水スプレーをたくさんかけて数分時間を置く事で油汚れが流れ落ちてくれます。
拭き掃除
キッチンの壁面などはスプレーしてキレイな雑巾で拭き取れば、ヤニ汚れや皮脂汚れを落とすことが出来ます。
水回りの光沢のある場所では、セキス炭酸ソーダ水のみで掃除した場合は、乾くと白っぽくなる場合があるので、水ぶきをしてセキス炭酸ソーダ水を拭き取るのが理想です。
水拭きで成分を拭き取る必要がある事を考えると、拭き掃除をした後に水で洗い流せる場所の方が良いですね。
浸け置き
浸け置きの場合は、バケツなどに浸け置きしたい部品を入れて、5%の濃度でセキス炭酸ソーダ水を作り浸け置きします。
パーツを外せる換気扇やガスコンロなどは、濃度を高くしたセキス炭酸ソーダ水に1時間ほど浸け置きすると、油汚れが柔らかくなり落ちやすくなりますので、ブラシなどでこすり洗いしましょう。
最後にセスキの成分を水で洗い流してすすいでから、乾いた雑巾などで水分を拭き取りましょう。
クエン酸
【クエン酸の性質】
- 酸性
【対象汚れの性質】
- アルカリ性
【クエン酸の掃除役割】
- 水アカ
- 石鹸カス
- アンモニア
- カルキ汚れ
- ヌルヌル汚れ
- 抗菌
- 消臭
- 除菌
【使用方法】
- 水に溶かす
【あると便利なアイテム】
- カラの霧吹き
【注意点】
- 鉄、大理石、コンクリには錆や変色の原因になるので使用不可
- 塩素系の洗剤と使用すると有毒ガスが発生するので使用禁止
- 素手でも使用できますが、肌が敏感な方や長時間使用する場合は、手荒れを防ぐためにゴム手袋をはめて掃除をして下さい。
クエン酸スプレー
【作り方】
- 水250cc:クエン酸小さじ1,2杯
【掃除ヶ所】
- トイレ
- お風呂
- キッチン
- 鏡
- 床
- 便座
- トイレ回り
- シンク
など
クエン酸スプレーを使う場所は、アルカリ性の汚れが多い水回りがメインの場所となります。
濡れても良い水回りが中心という事もあり、スプレーとの相性も良いですね。
拭き掃除
クエン酸スプレーのメインとなる使用方法は、雑巾に吹きかけて拭き掃除、掃除をする場所に吹きかけて拭き掃除、スプレーを吹きかけてこすり洗い、となってきます。
ちょっとした場所であれば、雑巾に吹きかけて拭き掃除となり、細かい部分など拭き掃除ではクエン酸を浸透させづらい様な場所では、歯ブラシやスポンジなどを一緒に使いながら掃除していきます。
浸け置き
メインとなってくる水アカについては、特に頑固な水アカには、
- キッチンペーパーを持ちながら
- キッチンペーパーにクエン酸スプレーを吹きかける
- ラップでパックをし、数十分~半日置く
- キッチンペーパーとラップを取る
- 洗い流す、またはアクリルタワシでこする
水アカの掃除はいろいろありますが、頑固な水アカにはパックをするのが基本の様です。
ラップでのパックの時間は大体にはなってくるので、時間に余裕がない場合はまずは数十分程度で試し、落ちない場合には時間を長くしてから、アクリルタワシでこすり洗いをしてみましょう。
クエン酸スプレーをかけて発泡
重曹の粉を振りかけた場所に、クエン酸スプレーを使用する事で発泡させることが出来ます。
お酢で同様に出来ますが、クエン酸と重曹を一緒に購入して掃除をする場合は、お酢を使用するよりもクエン酸スプレーの方がお手軽に出来るのオススメです。
もっとシンプルにまとめると
- 油汚れに重曹
- 油汚れにセスキ炭酸ソーダ
- 水アカにクエン酸
となります。
掃除ってあげるとキリがないぐらい方法がありますが、重曹、セスキ炭酸ソーダ、クエン酸の掃除方法は、アルカリ性には酸性、酸性にはアルカリ性で中和させる事で汚れを取ると言う考え方となります。
まとめ
メインとなる掃除ヶ所をピックアップしてまとめましたが、いかがでしたでしょうか。
どれも100均で購入出来て、掃除能力も高いとコストパフォーマンスに優れているお掃除グッズなので、ヘタに洗剤をあれこれ購入するよりも、広範囲にわたって掃除をする事が出来ますね。
洗剤が苦手な方は、重曹・セスキ炭酸ソーダ・クエン酸を使って、気になる汚れをスッキリ落としてキレイな部屋で新年を迎えてくださいませ。
それでは、よいお年を。