寒さが深まってくると、ちらほら見かけるのが火事のニュースです。
色々なお店が出火元になるだけでなく、私たちが住んでいる家の中でも出火元になる事もあります。
しかも、火を使っていなくても出火する何てこともあるんですよね。
今回は、もう一度見直したい火事になる原因と防災対策の方法を紹介します。
冬になるとなんで火事が目立つ?
毎年、冬になると火事になるニュースが増えますよね。
もちろん冬だけでなく一年中燃える可能性があるわけですが、冬の方がテレビだけでなく、ネットニュースでも目にする機会が多くなりますよね。
冬になるとなんで火事が目立つ原因は、空気が乾燥しやすくなる事と暖房機器や火気を使う事です。
そして、暖房機器や火気が出火する原因になってしまい、さらに、空気が乾燥していると一度ついた火が消えにくくなり燃え広がりやすくなります。
住宅火災になる大きな原因
総務省消防庁によると、冬の火事で火事の原因になっているのは、放火、たばこ、コンロ、ストーブ、暖房機器などになっています。
たばこやストーブは火が付くイメージが強いので分かりやすいです。
ただ、放火も住宅火災の大きな原因となっていて、例年トップクラスに火事の原因とされているんです。正直怖いですよね。
火事の原因を見てみると、直接火がついてしまう物だけ注意すればいいだけでなく、家の中や外まで色々イメージをしながら防火していくのが大切ですね。
参考 消防統計 総務省消防庁
燃える危険のあるモノと注意点
たばこ
たばこの身近で代表的な火事の原因ですよね。
特に問題なのが寝ぼけた状態で吸うたばこや、寝転がってたばこを吸う事です。
寝転がってウトウトしながら煙草を落とせば絨毯などに火がついてしまいます。
また、ベッドや布団の上で寝ぼけたままたばこを吸うと、二度寝してしまいポロッとたばこを落として火が付いてしまいます。
特に綿の布団に火がついてしまうと、表面だけ水をかけても芯まで消化できない場合があるので、しっかり水につけて消化して、しばらく様子を見る必要もあります。
たばこは習慣化しているので、本人の考え方を変える必要がありますが、ちょっとしたコツがあります。
たばこは吸う場所を決めて、もみ消すのではなく水に付けて消化してから、口が広い専用の缶に捨てておくと安全度が高まります。
くれぐれもコーヒーの缶を灰皿にしていて煙が上がっている、なんて事が無い様にして下さいね。
- 寝たばこ厳禁
- 寝ぼけたばこも注意
- タバコはもみ消さないで水で消火する
- タバコ専用の缶のゴミ箱を用意する
- 吸う場所を決めると管理しやすい
吸わない方には関係ありませんが、1人でもタバコを吸うと他人ごとではありません。タバコの吸い方、吸う場所、後処理に注意して下さい。
コンロ
代表的な火事原因の一つコンロです。
コンロの中でも火を使うガスコンロが火事の原因になっている事が多いと言われています。
特に、揚げ物の油、焼き物の油などの油に火がついてしまうと、簡単に消せなくなってしまいます。
コンロで火事にならないようにするには、火をつけたまま離れない事と整理整頓です。
コンロ回りにキッチンペーパーや台フキンなどを置いてしまうと、火が燃え移る危険性があります。
また、火をつけたままコンロから離れると、油の温度が上昇して火がついてしまったり、火が付いたことに気づかないなんて事にもなります。
もし温度が上がるまで待つ時間が大変なら、椅子を用意して座るだけでもとても楽になります。
温度が上昇しない様な安全装置が付いていても、絶対に消してから離れる、これだけは習慣化しておきましょう。
- 火をつけたままにしない
- コンロから離れる時は火を消す
- 燃えやすいペーパーをコンロ周りに置かない
- 飛び跳ねた油を拭き取る
- 飛んだ食材を掃除する
もし火が付いてしまったら、慌てないで油火災にも対応した住宅用消火器で消化しましょう。
住宅用消火器が無い緊急的な場合は、鍋が隙間なく覆える大きさのバスタオルを水でぬらして軽く絞って、鍋をひっくり返さない様に蓋をするように覆ってください。
ストーブ
ストーブは、本体が過熱しすぎて出火する事もあるようですが、特に注意したいのが周りの物が燃えてしまう事です。
冬は日のあたる時間が少なく気温が低いので洗濯物が乾きにくくなるので、室内で洗濯物を干すことが多くなりますよね。
そんな時に、ストーブの上で干してしまうと、洗濯物ストーブの上に落ちて燃えるなんてことにもなりかねません。
また、カーテンやカバーのしてあるソファなどの近くは、布が揺れてストーブに付いてしまうと危険です。
説明書の注意書きに従う事はもちろん、特に燃料を使う石油ストーブはひらけた場所で使うようにしましょう。
- ストーブの上で洗濯物は干さない
- 布製品に触れないようにする
- 燃えやすい家具に近づけて使わない
洗濯物を干したい場合は、除湿乾燥機の方が安全で臭くなりにくく乾きます。梅雨の時期も活躍するので、湿気で悩んでいる方は、衣類乾燥機能付きの除湿機をチェックして下さい。
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放火
放火の対策は防犯を意識する事もポイントです。
寝ている間に火を付けられたら、逃げ遅れてしまうなんて事も考えられます。
放火対策は、燃えるモノを置かない事、そして、行動しにくくする事になります。
家の周りに一時的にでも燃えるゴミ、新聞紙、切った木など、可燃物を置かないようにし、敷地内入り口の門や物置は鍵をしっかりかけましょう。
そして、家の周りには、監視カメラや人感センサー付きのライトを付けたりし、家の中でLEDのライトをつけたりして、怪しい人が敷地内に入って行動できないようにしましょう。
- 防犯も意識する
- 燃えやすい物を家の周りに置かない
- ライトやカメラで近寄らせない
放火は、目に見えないのが厄介でいつ起こるか分かりません。
放火できない様に燃えやすい物を置かないで、近づいて行動できない様に防犯を意識していきましょう。
こたつ
こたつは、通常の使い方で人が暖まる分には安全性が高い暖房機器と言えます。
ですが、洋服をこたつの中に入れて温めたり、毛布を入れて布団のように使うと、熱せられて燃える事があります。
また、よくあるのが電源の消し忘れですね。
出かける時や寝る時など、電源を消し忘れたままにして寝ている間に火が付く可能性もあります。
こたつのスイッチを切るだけでなく、コンセント自体を抜くようにしたり、電源タップのスイッチも切って、2つ電源を切るようにすれば消し忘れ防止になると思います。
ヒーターの種類によっては燃え移る心配はないかもしれませんが、こたつは人を温める為に使いましょう。
- こたつの中で洋服を暖めない
- 必ず電源をOFFにする
こたつは、ウトウトしてそのまま寝室に向かって行くなど電源を消し忘れしやすいです。こたつのスイッチ、コンセントを抜くなど元から電源を消すように意識して下さい。
配線器具
配線器具は、コンセントの上に溜まったホコリに火がついて火事になる可能性があります。
特に、手の届きにくいテレビや冷蔵庫の裏などの隠れているコンセントには、知らずにホコリが貯まっている事もあります。
頻繁に起こる事ではないですが、どんな住まいでも発火する可能性があります。
見えているコンセントは、ハンディタイプのモップでサッと埃を取っておくと対策になりますね。
電源タップを専用のケースに収納したり、コンセントを下向きにするのも手ですね。
- ホコリが燃えてしまう
- 隠れているコンセントは要注意
- 専用ケースでホコリがかぶりにくくする
- 電源タップを下向きにしてホコリがかぶらないようにする
ホコリが付かないのは難しいので、冷蔵庫、洗濯機、テレビなど動かさない家電のコンセントは、定期的にチェックして掃除して下さい。
灯油
灯油は、石油ストーブやファンヒーターの缶に補給する時にこぼれたりすることがあります。
その時に、ウェスやペーパーで拭き取りますが、その拭き取った雑巾などを火気の近くに置かない様に管理しましょう。
また、灯油を入れたポリタンクは、玄関やベランダなど火気とは無縁の場所に、コンテナに入れたり受け皿を下に敷いて周りに飛び散らないようにして保管しましょう。
- 周りに飛び散らない様にする
- 拭き取りようの物は灯油専用で使う
- 火気とは無縁の場所に保管する
灯油の保管場所は、玄関やベランダが多いかと思います。出来ればコンテナなどに入れて保管して、補給する時も灯油が垂れない様にして下さいね。
設置しておきたい物
住宅用消火器
住宅用消火器は、最低でもキッチンですぐ使えるように一つは置いておきたいアイテムです。
使うと粉まみれになるかと思うかもしれませんが、液体で消化するタイプもあります。
中には、消火後の掃除を考えられて作られた住宅用消火器もありますので、いざという時に粉よりも躊躇せず使いやすいですね。
パッと取れるように、携帯用の消火スプレーを設置するのも良いですね。
品質の保証期限が長めではあるので、期限切れには注意して下さいね。
火災警報器
火災警報器は、最初から付いている住まいもあると思いますが、無い場合は壁掛けなどでも設置できます。
火元を消すわけではありませんが、他の部屋で火災がおきたり、寝ている時に火事になった時に、煙や熱で火災を知らせるアラームが鳴り気付かせてくれます。
火災警報器は、小さいうちに消火器を使ったり通報したり、いざという時に無事に逃げられるようにする装置です。
まとめ
小さいころ、アパートが全焼するほどの火事を目の前で見たのを覚えています。当時は火をぼーっと見ていた記憶がありますが、今思えばとても恐ろしい事です。
家庭で防災ルールを決めると面倒かもしれませんが、火事になってしまい全てを失う事を考えると大したことはありません。
いつもの習慣や、使っている冬物の買い替えには、防火を意識して買い替えてみてくださいね。