今まで家具を使用していて、家具木目が禿げた経験をされた事ありませんか?
木なのになんで!と思う瞬間ですが、化粧板が貼ってある事が多く、化粧板の木目が剥がれてしまったんですね。
さらに、化粧板の木目が禿げやすくなる原因の一つに塗装が関係しています。
塗装してあるからダメと言うわけではなく、塗装をする事で家具を長持ちさせるなどのメリットもあるんです。
今回は、家具の塗装方法で変わるメリットや特徴を紹介します。
家具の塗装方法よりも特徴で選ぶ
塗装の方法はとても専門的な物ばかりだったりします。
ですので、塗装屋さんや家具をもっと知りたい方でなければ、知恵よりも特徴を知っておくのが良いですね。
塗装するとどんなメリットがあるのか、どんな弱点があるのか、どんな味わいが生まれるのか、などですね。
例えば、この塗装は水回りでも強いかな?といった感じですね。
塗装と合わせて確認したいのが「化粧の種類」
塗装のほかに、デザインを良くする為の化粧をする工程もあります。
多くの家具は、無垢材と呼ばれる丸太から切り出した木材そのものを使用しているのではなく、切り出した木材を合板などに加工して作られています。
合板だけだと、見た目がキレイな木目にならないんですね。
そこで、合成樹脂化粧繊維版やプリント化粧繊維版など名称の化粧板を張り付けて無垢材の様な木目を作っていくんです。
この化粧が悪いという事ではなく、注意したい化粧の種類にプリント化粧と呼ばれている材質があります。
この材質は、木目模様などを印刷したプリント紙で覆っている化粧板で、粘着性のあるテープをくっ付けて剥がすとプリントが剥がれてしまいます。
剥がれを防ぐには、プリントしてある化粧板に加えて剥がれに強いコーティングがされているかも確認しましょう。
上からコーティングされていれば、通常の使い方ではプリントが剥がれて見栄えが悪くなる事がなくなります。
主な塗装の種類と特徴
ウレタン塗装、ウレタン樹脂塗装、ポリウレタン塗装(PU塗装)
樹脂に色素を混ぜて塗装した後に硬化し、木材表面に色のついた膜を作ります。
耐熱性、耐水性に優れていて湿気を防ぐ事も出来ます。
一般的な家具で幅広く見られる塗装方法ですね。
ラッカー塗装
表面にツヤのある膜を作り、傷や汚れを防ぐ事が出来ます。
コップに付いた水滴などが垂れると白い跡が残るなど、水滴に弱いので、水回りやダイニングテーブルには向かない塗装になります。
オイルステイン塗装
オイルを染み込ませる塗装で、木の質感や色合いが出てしっとりした質感になります。
また、防腐、防かび効果もありますが、ラッカー塗装と同じくコップに付いた水滴などが垂れると白い跡が残るなど、水滴に弱いです。
木の質感や色合いを残したい塗装なので、水が撥ねない場所に使いたいですね。
ポリエステル樹脂塗装
他の塗装よりも厚く塗る事がで出来る樹脂塗装です。
光沢が美しく、光や薬品にたいして強いが、衝撃には弱い塗装です。
ピアノの塗装にも採用されている塗装方法ですね。
UV塗装
塗装面が硬いので、摩耗などの耐久性もあり、薬品や溶剤の耐性もあり塗料の匂いもしません。
さらに、耐熱性もあるので、熱にも強いです。600℃以上のタバコの火でも焦げ付かないと言う強さを持つとのことです。
目立つデメリットは無いのですが、強いて言うなら、設備が整っていないと出来ない塗装方法で、家具の種類も少なく削れてしまっても再塗装できないのがデメリットですかね。
自然塗装
ハチの巣からわずかに採れる蝋や、天然のオイルで塗装する方法です。
天然の成分なので、アレルギーの原因になる有害物質を含まない塗装方法で、キズ、汚れ、水滴から木材を保護する役目もあります。
コーティングして保護するという点では他の塗装に劣りますが、無垢材の木の質感を生かしつつ塗装できるのが強みです。
無塗装
塗装なしの木材そのもので、木本来の風合いや香りを楽しめます。
塗装をしないので傷や汚れが付きやすいのですが、修復しやすいのが特徴です。
扱いは難しいですが、無垢材にこだわっている方の理想だと思います。
迷ったらどの塗装を選ぶ?
迷ったら場合の塗装の選び方は、水回りなら水に強い塗装、テーブルなら水滴やキズに強い塗装と言った選び方で問題ありません。
ひとつ注意してほしいのは、あなたやパートナーが家具の塗装などでアレルギー反応が出た事がある場合や基本的に肌が弱い場合の塗装の選び方です。
もし肌が薬剤に対して敏感な場合は、
- 無塗装の家具
- 防腐剤や、防虫材を使用していない天然オイル
- F★★★★(エフフォースター)に指定されている塗装家具
を選びましょう。
塗装には非常に多くの種類があり、色々な名前がありますが、安全性を強みにしている家具が選ぶ目安となります。
まとめ
塗装は一見すると塗装してるの?と思うかもしれませんが、価格を抑えた値段設定だったり、家具の種類や用途によって長持ちさせる役割もあります。
専門性が高いので覚える必要はそこまでないですが、木本来の木目が良いか、丈夫なほうが良いかだけでも塗装が変わってくるので、使う場所に応じてチェックしてみてくださいね。