初秋を迎えると冬に向けて寒くなってくると活躍するのが暖房器具ですよね。
暖房器具はエアコンやコタツ、ヒーターなど非常に多くの種類があり、細かく分類すると冷房器具よりも多いので、選び方に困ってしまいますよね。
今回は寒くなる前に余裕をもって選ぶために、寒い冬をポカポカに過ごす為のあったか暖房器具を特集していきます。
暖房器具は大きく分けると2種類
暖房器具は大きく分けて「灯油を使用して暖めるタイプ」と「電気を使用して暖めるタイプ」の2種類があります。
暖房器具が使う燃料の違いによって、電気代や燃料代に加えて安全性も関係があります。
特に暖房による電気代は、暑い季節の夏よりも、温度差のある寒い季節の冬の方が電気代がかかるので結構重要な部分でもあります。
例えば、30℃から25℃に冷やすのと、5℃から25℃に暖めるのでは、暖める方が温度差が大きいので電気代もそれだけかかってしまうのですね。
安全性と光熱費のどれも無視できない部分ですが、これから使いたい場所、今使っている暖房器具と合わせた選び方で選ぶのもポイントです。
「燃料」を使ってあたためる暖房器具
石油ストーブ
【代表的なメーカー】
- CORONA(コロナ)
- アラジン
- TOYOTOMI(トヨトミ)
【暖める範囲】
- 部屋全体
ストーブと言えば石油ストーブを思い浮かべるほど代表的な暖房器具ですね。
点火用にハンドルなどを使うシンプルな操作で使いやすいのが特徴で、タイプによっては石油ストーブの上の天板でヤカンを置いてお湯を沸かしたりアルミを敷いて持ちを焼いたり、豚汁やモツなどをコトコト煮込む事も出来ます。
石油ストーブの選ぶポイントは、熱の広がり方のタイプと灯油タンクの容量がポイントです。
熱の広がり方は、熱が全方向に広がる「対流式」と銀板で熱が前に反射する「反射式」の2種類です。
「対流式」石油ストーブは下方向を抜かして全体的に熱が広がるので、置く場所は周りに何もない場所になります。
「反射式」石油ストーブは前と上に熱が広がるので、横や背面は厚くならないので、置く場所は壁の近くなどにもおけます。
温かくする能力としては対流式の石油ストーブとなりますが、狭い部屋でも置きやすいのは反射式の石油ストーブになってきます。
最終的にはストーブを置く場所、使い方で選ぶ事になりますね。
FF式(非開放式)と呼ばれる水蒸気を放出しない石油ストーブがありますが、常に暖房機器に電源を入れる必要がある寒冷地で使われており、換気の必要が無いので利便性が高そうですが、配管工事が必要なストーブなのでここでは取り上げていません。
ガスストーブ
【代表的なメーカー】
- リンナイ
- ニチネン
【暖める範囲】
- 部屋全体
ガスストーブは、灯油の代わりにガスを使用して暖めるストーブで、2つのタイプがあります。
形や熱の広がり方は石油ストーブと似ていますが最大の違いが「ガスを使う」と言う部分で、燃料となるガスをどの様に補給しながら使うかがポイントです。
ガスの使い方としては、予備のガス栓を使うタイプか、カセットガスを使うタイプかの2通りになります。
「予備のガス栓」を使うガスストーブは「ガス栓からガスを使う」ので、壁に埋め込みタイプのガス栓か、露出タイプのガス栓が無いと使えないので、ガス栓が無くどうしても使いたい場合は、ガス栓を増やす工事が必要となります。
「カセットガス」を使うガスストーブは「カセットコンロに使うガスを使える」ので気軽に使えるのがメリットですが、暖める能力は落ちてしまうのでコンパクトに使えるガスストーブの印象ですね。
部屋全体をしっかり暖めるならガス栓を使用したガスストーブ、配線など気にせずコンパクトに使いたい場合はカセットガスのガスストーブと言ったところでしょうか。
石油ストーブと違いガスを使うので燃料補給の手間もなく、石油ストーブの様な熱の広がり方を選べるので、ガスを使える住まいであれば効率よく使えるストーブになります。
ちなみに石油ストーブの様に天板にやかんなどを置いて使用出来ないのでご注意を。
「燃料と電気」を使ってあたためる暖房器具
石油ファンヒーター
【代表的なメーカー】
- コロナ
- ダイニチ
【暖める範囲】
- 部屋全体
灯油を使って暖める代表的な暖房器具の一つですね。
石油ファンヒーターは、灯油をタンクに入れて電気を使用するので、灯油の給油とコンセントが必要となります。
石油ファンヒーターのポイントは灯油に関する事です。
タンク容量が大きければ給油回数が少なく済み、残量が分かれば事前に給油しておくことも出来ます。灯油の消費量が少なければ低燃費でお財布にも優しいですね。
ベストなのは、タンク容量が大きく残量が一目でわかり、消費量が少ない低燃費の石油ファンヒーターですね。
グレードによって人感センサーや消臭性能など色々な機能があるので、色々チェックしましょう。
FF式(非開放式)と呼ばれる水蒸気を放出しない石油ストーブがありますが、常に暖房機器に電源を入れる必要がある寒冷地で使われており、換気の必要が無いので利便性が高そうですが、配管工事が必要なストーブなのでここでは取り上げていません。
ガスファンヒーター
【代表的なメーカー】
- リンナイ
【暖める範囲】
- 部屋全体
ガスファンヒーターは、スイッチを入れてすぐ暖まる速暖に優れています。
朝すぐに暖める事が出来ると言われていますが、電気を使用するだけでなくガスを使用するので制限が出てきます。
ガスファンヒーターを使うにあたって必要なのが、予備のガス栓です。
壁に埋め込みタイプのガス栓があるか、露出タイプのガス栓が無いとガスファンヒーターは使えないので、ガス栓が無い場合は、ガス栓を増やす工事が必要となります。
ガスファンヒーター本体のポイントは、ガスの種類とガスを通すコードが対応している事、そして安全性の高い機能ですね。
使っているガスの種類に対応したガスファンヒーターを選び、ガスを通すコードは対応している事は最低限のチェックポイントです。
そして、ガスファンヒーターは安全性に関係する機能が豊富なので、しっかりチェックしたいところです。
電源とガスを使うので手軽さはありませんが、ガス屋さんでレンタルしている場合もあるので、いきなり購入しないで1シーズンレンタルしてみるのも手かと思います。
制限があるものの、速暖に優れていて暖房器具として評価が高いのは魅力的ですね。
「電気」を使ってあたためる暖房器具
こたつ
【代表的なメーカー】
- 山善(YAMAZEN)
【暖める範囲】
- スポット
床暮らしの日本人には馴染のあるこたつは、好きな方が多い暖房器具の一つではないでしょうか。
今では足の長いハイタイプ、テーブルデザインの種類、そして形も正方形や長方形と言ったデザイン性でも色々選べるのがこたつですよね。
こたつは、大きさだけでなくデザインやヒーターによっても価格差があり、2人暮らしでしっかり使うのであれば価格だけで選ばないでほしい暖房付きの家具でもあるんです。
こたつの選び方のポイントは、
- テーブルの形
- 全体的なサイズ
- ヒーターの種類
- スイッチ
- 足の構造
- 掛け布団
など非常に多くのポイントがあります。
こたつは、床暮らしの方でヒーターなどの温風による熱が苦手な方にオススメの暖房器具です。
節電にも繋がるので買い替えのタイミングであればじっくり選んで見てくださいね。
関連 「暖かさ」だけじゃない!?使い勝手が良くなる「こたつ」の選び方
パネルヒーター
【代表的なメーカー】
- 山善(YAMAZEN)
【暖める範囲】
- スポット
- 狭い部屋
パネルヒーターは薄い板の様な形をした薄型のヒーターで、厚みが薄いのでオフシーズンでも収納しやすい暖房器具の一つですね。
特別目立った特徴は無いように感じますが、薄形なので幅広い場所で使いやすいのがポイントです。
コンパクトなパネルヒーターは、脱衣所や洗面所、そしてトイレなどで使いやすく、大型のパネルヒーターでは、エアコンと併用して温度をキープするために使われたりもします。
オイルヒーターよりも速く熱が出て、遠赤外線で暖めるタイプも多いので、燃料を使った熱より好みの方も多いかと思います。
ただし、広い場所でメインで使用するとなると暖める能力としては物足りないでしょう。
関連 狭くてもぬくぬくあったか♪「冷えやすく狭い場所」の寒さ対策
オイルヒーター
【代表的なメーカー】
- 山善(YAMAZEN)
【暖める範囲】
- 部屋全体
オイルヒーターは、パネルに入っているオイルを温めて、熱くなったオイルから出る熱をりようする独特な形をした暖房器具です。
オイルヒーターを選ぶポイントは、デメリットが少ない事です。
デメリットは、オイル漏れの心配や、暖かくなるまで時間がかかる、消費電力が高いと言った事が上げられます。
特に、暖かくなるまでの時間がかかる事を解消できると良いですよね。
となると、ポイントになってくるのは、
- フィンの数
- 24時間タイマー
- 温度調整機能
この3つになります。
フィンの数は、放熱する羽の様な存在で数が多い程、熱が広がりやすく速暖につながると言われています。
そして、24時間タイマーで温度調整機能がついていれば、6:00にスイッチが入り20度に設定して、朝起きたら暖かい状態にしておくことが出来ます。
朝起きる前だけでなく帰宅前に少しずつ暖めておく事も出来ますので、オイルが暖まる時間分はタイマーで補う事が出来ます。
重量がありちょっと使い勝手にコツがあるオイルヒーターですが、電源を切った後でもオイルの余熱で暖かさが続くのが他の暖房器具にはない特徴ですね。
セラミックヒーター
【代表的なメーカー】
- ダイソン
- シャープ
- 山善(YAMAZEN)
- など
【暖める範囲】
- スポット
- 狭い部屋
セラミックヒーターはセラミックファンヒーターとも呼ばれ、暖められた温風が出てくる暖房器具です。
速暖性に優れており安全性も高いのですが、たびたび問題に上がるのが電気代の高さになるんです。1,200W使用しても狭い部屋向けとも言われているので、メインで使用するには暖房としても物足りなく電気代が高いてしまうんですね。
その為、セラミックヒーターを有効に使う場面としては、トイレや脱衣所など狭い場所で速暖性が欲しく、安全性を求めたい様な場所だと使いやすい暖房器具と言えますね。
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電気ストーブ系統
【代表的なメーカー】
- コロナ
- 山善(YAMAZEN)
- アイリスオーヤマ
【暖める範囲】
- スポット
電気ストーブにはいろいろな種類がありますが、基本的にはシンプルな造りで、ワット数で暖かさを切り替えるスイッチが付いており、スイッチONでオレンジ色に染まる熱源が特徴です。
コンパクトで軽い電気ストーブが多いので、狭い場所でも使いやすいですが、プラスチック製品に近すぎると変形する可能性があるので注意が必要です。
電気ストーブだけで部屋全体を暖めるのは不十分ですが、種類によっては価格が安く、少しの時間付けたり、軽いので持ち運びやすいスポット的な暖房器具として活躍するでしょう。
電気ストーブの種類
電気ストーブの種類は、同じ消費電力だとしても熱源の違いによる暖かさの違いや、スイッチONにしてから暖かくなるまでの時間の違いがあります。暖かい順としては、
- シーズヒーター
- グラファイトヒーター
- カーボンヒーター
- ハロゲンヒーター
- ニクロム線電気ストーブ
の順となります。この中でもシーズヒーターに関しては他の電気ストーブとは違い、温まるまで時間がかかるので、速さを求めている方には、グラファイトヒーターやカーボンヒーターの方が良いでしょう。
どれを選ぶかと言う問題は、
- 暖まる速さ
- 暖められる範囲
- 消費電力
はチェックしたいポイントです。どれもスポット的に暖める暖房器具になるので、使う場所を事前に決めておけばサイズなど選びやすいですね。
補助的な暖房器具になりますが、電気ストーブに求められる速暖性と機能面を考えると、カーボンヒーターとグラファイトヒーターが種類が豊富で、選択肢として挙がりますね。
暖房機器を選ぶポイント
部屋の広さで種類を絞っていく
エアコンは部屋全体を暖める暖房器具ですが、他の暖房器具も種類が多いですが、どんな場所を暖めるかが決まっていれば、種類も絞れます。
例えば、10畳のリビングと2畳のキッチンを暖めるのでは、必要な暖房器具が変わってきますよね。
10畳のリビングでは、ストーブやファンヒーターなど広く暖められるパワーが欲しいですし、2畳のキッチンでは足元だけ暖まればよいので、電気ストーブでOKとなります。
気になる点を減らして快適な暖房機器に絞る
- 運転音は静かなほうが良い
- 空気を汚したくない
- 空気を乾燥させたくない
- ほんのり暖かいほうが良い
- 灯油が燃えるニオイが苦手
- 電気代を抑えたい
- 火事にならない様な安全性が欲しい
- 停電や緊急時でも使えるほうが良い
- 持ち運び、移動できる重さが良い
- 狭い場所で安全に使いたい
など、色々わずらわしい事ってありますよね。
住まいによって、こうしたいと言う希望があると思うので、2人で意見を出し合ってみると、より使いやすい暖房器具選びになるかと思います。
どうしても「暖かさ」に注目が集まりがちですが、寒い期間毎日使うモノなので出来る限りイヤだなぁと思う部分は減らして選びましょうね!
まとめ
私たちにピッタリだ!と思った暖房器具はありましたか?
私自身も空気が汚れるのが苦手な人なのですが、見ているあなたやパートナーの方と相談しながら、暖かさに加えて使いやすい暖房器具を選んでくださいね。