年末に近づき、ホームセンターや100均のお掃除コーナーが充実して来るのを見ると、大掃除を意識し始めますよね。
大掃除は非常に大変な一大イベントですが、大掃除をラクにする方法の一つにつけ置き洗いがあります。
つけ置き洗いは汚れを浮かして落としやすくしたり、薄い汚れならつけ置きして洗い流すだけで汚れが落ちたりします。
今回は、大掃除をラクにする掃除方法、つけ置き洗いについて特集していきます。
汚れと洗剤の種類のおさらい
まずは汚れの種類と洗剤についておさらいしていきましょう。ここでは、つけ置き洗いの対象となる汚れをピックアップしています。
汚れの種類 | 油汚れ | 水垢 | 黄ばみ | カビ |
性質 | 酸性 | アルカリ性 | 酸性・たんぱく質 | 真菌 |
有効な成分 | アルカリ性 | 酸性 | 次亜塩素酸ナトリウムなど | 次亜塩素酸ナトリウムなど |
使う物の例 | 重曹 | クエン酸 | 酸素系漂白剤 | 酸素系漂白剤 |
セスキ炭酸ソーダ | レモン | 塩素系漂白剤 | 塩素系漂白剤 | |
中性洗剤 | お酢 | ハイター | カビキラー | |
マジックリン | うろこ取り | オキシクリーン | カビハイター |
酸性の油汚れにはアルカリ性の洗剤、アルカリ性の水垢には酸性の洗剤を使う事が基本となります。
黄ばみに関しては、使っている物や黄ばんだ場所によって成分が違ってきますが、基本的には漂白剤になりますね。
本格的な大掃除になるほど、ゴシゴシ力で落とすだけでなく、科学的に見ていくこともポイントです。
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つけ置き洗いの手順とポイント
- パーツを外す
- パッと取れる汚れを落とす
- 桶などに水やお湯を貯める
- 洗剤を入れる
- パーツをつけ置きする
- パーツを取り出しこすり洗いする
- キレイに流したら乾かして終了
とこの様な手順です。
つけ置き洗いのポイントは、汚れを落とす事、汚れを柔らかくする事の2つで、つけ置き洗いの方法は非常に簡単で、水やお湯に洗剤を入れてつけるだけです。
軽い汚れなら、つけ置きしてからスポンジでこすったり、雑巾でこするだけでも汚れが落ちます。
頑固な汚れの場合は、つけ置きをして汚れを柔らかくし、タワシや歯ブラシなどブラシ類でこすって汚れを落としていきます。
つけ置き洗いに使う洗剤
重曹、セスキ炭酸ソーダ、クエン酸と、漂白には酸素系の漂白剤がオススメです。
重曹、セスキ炭酸ソーダ、クエン酸は、洗浄力がありながら、人体に有毒なガスなどが発生しないので扱いやすいのが強みです。
また、洗浄力がありながら量が多くて安く扱いやすい洗剤になっているので、洗剤の量を多く使うつけ置き洗いにはもってこいのお財布に優しい洗剤となっています。
そして、カビ退治や漂白を目的とする漂白剤は、酸素系の漂白剤をまず使用してみてください。
万が一酸性の液と混ざっても塩素ガスは発生せず、発生するのは酸素なんです。ですので、色々な掃除をする時には酸素系漂白剤の方が扱いやすいんですね。
色柄物にも使いやすいので、真っ白にする目的以外なら酸素系漂白剤を使ってつけ置き洗いが気楽ですね。
いずれも手荒れする可能性はあるのでゴム手袋は付けてつけ置き洗いして下さいね。
キッチン
つけ置き洗い対象の部品
- 五徳
- 五徳の下の受け皿
- バーナーリングカバー
- グリルの排気カバー
- グリルの受け皿
- グリルの網
- グリルの扉
- 換気扇カバー
- 換気扇フィルター
- 固定ネジ
- ファン
- まな板
- ふきん
- フライ返し
- かす揚げ
- ザル
- ※網や繋ぎ目があるキッチン用品をつけ置きすると細かい部分が洗いやすくなります。
- 三角コーナー
- ボウル
- 食器
- コップ
- グラス
- タッパー
- シャワーヘッド
つけ置き洗いのやり方
- 油汚れは、熱湯に重曹やセスキ炭酸ソーダを溶かしてつけ置き
- 茶渋や黄ばみなどは、酸素系漂白剤を水に溶かしてつけ置き
- まな板とふきんは、漂白剤を水で薄めてつけ置き
キッチンは、油汚れ、漂白、茶渋、ステイン、黄ばみ、の汚れに対してつけ置き洗いがあります。
つけ置きする容器は袋や洗い桶だけでなく、排水口に蓋をしてシンクにお湯をためてつけ置きする事も出来ますし、軽い汚れなら洗剤だけのつけ置きでも汚れが落ちやすくなります。
柔らかい油汚れなら、熱湯に重曹を溶かしてつけ置きしてから、スポンジで掃除をします。
硬くなっている油汚れやコゲは、熱湯に重曹を溶かしてつけ置きしてからスポンジやかための歯ブラシなどのブラシでこすりましょう。
食器やカップなどの茶渋汚れや黄ばみはメラミンスポンジでも落ちますが、量が多い場合は、シャボン玉酸素系漂白剤やオキシクリーンをお湯に溶かしてつけ置きします。
塩素系漂白剤を使う場合は、他の洗剤と混ざらないように単体で漂白つけ置きしましょう。
掃除の種類が多いので洗剤の種類も増えてしまいがちですが、油汚れと漂白は、ひとつひとつ別々につけ置きして掃除すれば混ざる心配もないですね。
五徳は何年も掃除してない場合はつけ置きでは落ちない事もあります。その場合は要らない鍋などで煮てからこすり落とすことになります。
素材によってつけ置き洗いしない方が良い場合もあります。特殊な素材のコンロやレンジフードは説明書きを読んでお手入れの注意書きをチェックして下さい。
お風呂
つけ置き洗い対象の部品
- シャワーノズル
- 浴槽
- お風呂椅子
- 洗面器
- お風呂の蓋
- 石けん置き
つけ置き洗いのやり方
- 皮脂汚れや石鹸カスは、残り湯に重曹やセスキ炭酸ソーダを溶かして、40℃から50℃に追い炊きしてから、数時間から一晩(半日程度)つけ置き
- カビは、残り湯に酸素系漂白剤を溶かし、追い炊きで40℃から50℃に追い炊きしてから、数時間から一晩(半日程度)つけ置き
お風呂のつけ置き洗いは、水垢、カビ、ぬめりの汚れに対してつけ置き洗いがあります。
洗剤の使い分けは、汚れの種類と濃さで洗剤を使い分けると良いですね。
- 軽めの皮脂汚れや石鹸カスなら重曹
- 濃い皮脂汚れや石鹸カスが目立つ場合はセスキ炭酸ソーダ
- カビがある場合は酸素系漂白剤
でつけ置きします。
手順は、浴槽の残り湯に洗剤を入れて溶かしてから、洗剤を溶かしたお湯の中に、気になる小物やシャワーノズルも一緒につけ置きしましょう。
お湯ではなく水になっている場合は、40℃から50℃に追い炊きをすると効果的です。
一晩つけ置きしたら、シャワーのお湯で洗い流して残ってしまっている場合は、スポンジでこすりながら洗い流します。
軽めの汚れならつけ置きの時間は数十分から数時間の短時間でも落ちるとのことです。
風呂釜の掃除も一緒にしたい場合は、弱アルカリ性でもある酸素系漂白剤で浴槽ごと丸ごとつけ置きが良いですね。
浴槽の量は一般的に200ℓ~300ℓほどとのことです。四角のシンプルな浴槽なら縦×横×深さで出た数値(cm)をccに変えて、ℓ換算するとおおよその容量が分かります。
まとめ
つけ置きの時間がかかるのと、洗い流すまでの時間が空いてしまうので2度手間感が出てしまうのがデメリットではありますが、手順は非常に簡単です。
忙しくて大掃除が出来ない方、そもそも大掃除が面倒!と言った場合は、今年はつけ置き洗いの大掃除を検討してみてはいかがでしょうか。
つけ置き洗いだけの大掃除でも結構キレイにすることが出来ますよ♪